
冬に流行しやすい感染症はありますか? その特徴や感染を防ぐための注意点を知りたいです。
2024年は、12月に入って急に冬がやって来ました。寒暖差で体調を崩す人が多かったと思います。冬に流行しやすい感染症はさまざまありますが、まずはインフルエンザです。

傾向として、インフルエンザA型が冬の始まりに、インフルエンザB型が冬の終わりにはやります。RSウイルスなどの呼吸器感染症や、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎も冬の代表的な感染症です。新型コロナウイルスも、この冬また流行することが予想されています。
インフル、RS、コロナは飛沫(ひまつ)感染がメイン。マスクなどの咳エチケットが大切です。その上で、できれば人混みを避ける。避けられない場合は家に帰って、うがい・手洗いをしっかりすることが望ましいです。手指のアルコール消毒も有効です。
職場や家では、換気が重要です。ノロなど胃腸系の感染症はアルコール消毒が無効なので、嘔吐(おうと)や下痢には塩素系漂白剤での消毒が必要です。ただ、手指消毒には使えないので、普段より長めの手洗いで代用しましょう。目標は30秒です。
冬に限定したものではありませんが、24年はオリンピックイヤー。オリンピックの年には、マイコプラズマ肺炎がはやるといわれており、近年その傾向がずれつつありましたが、今年は流行しています。マイコプラズマは2週間以上の咳が続いたり、微熱が1週間続いたりすることがありますが、比較的元気なことが多く、診断が遅れがちな疾患です。そのため、職場や学校などで流行しやすい傾向があります。ご注意ください。