1994年度一般会計予算(大蔵原案)総額の語呂合わせを伝える同年2月11日付の山陰中央新報
1994年度一般会計予算(大蔵原案)総額の語呂合わせを伝える同年2月11日付の山陰中央新報

 インターネットのサービスを利用するのにIDやパスワードが必要で、厄介に思うことが多い。不正アクセス被害を防ぐため、パスワードは使い回しや推測されやすいものは避けるべきだ。結果、あれこれ変えて覚えきれず、必要な時に苦労する。

 歴史の年号の「鳴(7)く(9)よ(4)ウグイス平安京」や、数学の平方根を覚える「一夜一夜に人見ごろ(1・41421356…)」など、パスワードも語呂合わせができれば苦労は減る。ただ、数字と英文字、記号を織り交ぜるから、そうもいかない。

 以前、国の新年度一般会計予算の原案が決まった際、大蔵省による総額の語呂合わせが恒例だった。1994年度の73兆816億6900万円は「波(73)を越え、や(8)って行(1)こう労(6)は報(69)われる」。記事には「例年の自画自賛調とはやや違い景気浮揚にかける決意を示すもの」とあった。前年度当初予算比1・0%増にとどまる超緊縮型。バブル崩壊という激変で厳しい時代が続いた。

 この時季、生活面ではこちらの激変に注意が必要だ。入浴時などに起こりやすい「ヒートショック」。急激な温度変化により血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす▼きょう2月4日は「不老不死」を「風呂不(2)死(4)」とかけ、「入浴=にゅう(2)よ(4)く」の語呂合わせから「高齢者安全入浴の日」。寒さが厳しくなるようだ。用心したい。(彦)