Q.子どもの花粉症、家庭での対策は?


 保育園児の息子が花粉症と診断されました。薬を飲めば効きますが、つらい症状を少しでも抑えるため、家庭でできる対策はありますか?

YUBI先生の回答


 花粉症ってつらいですよね。花粉が飛散しないスギの開発が進み、植林が始まっているようですが、まだまだ現存のスギが多く残っているので、これから20~30年は現状とあまり変わらないようですね。

治療法はいろいろ。家庭で取り組める花粉症対策も実践してみよう(YUBI先生提供)

 息子さんですが、お薬が効くのは大変よかったと思います。さらに、点眼薬、点鼻薬を併用する方法もあります。1日1回で効く点眼薬、点鼻薬もあり、朝か夜に1度差せば1日中効果が持続します。保育園などで、追加で差す必要がないため便利です。

 5歳以上はシダキュアという舌下免疫療法が内服できるようになります。シダキュアは、スギ花粉エキスを毎日少量ずつ服用することで、スギ花粉に慣れてしまおうというものです。シダキュアを併用すると、徐々にスギ花粉に慣れ、4~5年継続すると、薬が不要になるくらい症状が出にくくなります。

 外出時や帰宅後に家庭でできる対応は「家に帰ってきたときに玄関で部屋着に着替える」「すぐにシャワーを浴びる」「洗濯物を外で干さないようにする」などが挙げられます。マスク着用の徹底は、保育園児にはかなり難しいと思いますので、なるべく外に出ないか、帰宅後の対応を考える方が現実的だと思います。

 一つ注意点があります。花粉症と春の風邪は区別が付きにくいので、アレルギー薬の効果が出ない場合や熱っぽい場合は風邪かもしれないと考え、小児科を受診してみてください。

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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