Q.爪をかむ癖、やめさせた方がいいのでしょうか


 小学校低学年のわが子は最近、爪をかむ癖があります。精神的なことが原因なのか、不衛生ではないかと心配です。やめさせた方がいいのでしょうか。また、かまないようにするためのポイントはありますか?

YUBI先生の回答

 

やめさせるなら、わが子としっかり話をして、具体的に対策を取ろう(YUBI先生提供)

 「なくて七癖」といいますので、誰にでも少々の癖はあると思います。その中で、指しゃぶりをする、爪をかむといった癖は、発達の過程でみられる生理的な行動が、習慣として残ったものと考えられています。「やめさせた方がいい?」という質問に答えるには、いくつかのメリット・デメリットを考える必要があります。

 メリットとしては、指しゃぶりや爪をかむことは免疫に影響しており、指しゃぶりや、爪をかむ期間が長いほど「アレルギーが少なくなる」というデータが出ています。これは、ある程度の「不衛生」が人体にとってプラスに働くということを意味しています。

 デメリットとしては、指しゃぶりや爪をかむ癖は歯並びに影響したり、爪が変形したりすることが挙げられます。いずれにしても、「ほどほど」にしておくのが良さそうです。

 また、指しゃぶりや爪をかむ背景には、精神的な問題が潜んでいることも少なくないため、どんなとき、誰と会ったときに癖が出るか、無理やりやめさせるとどうなるかなど、子どもの背景や癖への依存度を見極めていくことも大切です。

 その上で、やめさせた方が総合的にメリットがあると判断した場合は、お子さんに癖をやめるようにしっかりと話をしてみたり、爪に苦いマニキュアを塗ってみたり、爪をあらかじめ短く切っておいたり、やめさせる方向で具体的な対策をとるのがいいでしょう。

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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