島根県邑南町市木の田中治夫さん(78)、孝子さん(74)夫婦の畑で、通常の3倍ほどもある大きなメロンのような果実ができた。通行人に楽しんでもらおうと、道路に面した畑のそばに置いている。
大きな果実は10個ほどあり、いずれも高さ30センチ、幅17センチほど。食べてみたところ、味は良くなかったといい、珍しいメロンとして飾ることにした。
田中さん宅は市木小学校から南に500メートルほどの県道沿いにある。夫婦は4月に近隣住民の畑を借りてメロンなどの栽培を始めた。孝子さんは別の畑で3年ほどメロンを育てたが、大きな実をつけたのは初めてという。
県農業技術センターによると形状が異なるため「メロンである可能性は低い」という。植物の枝や芽を別の植物の根に接合して育てる「接ぎ木」の際、果実ができる芽の部分ではなく、土台になる別の植物の部分が成長した可能性があると指摘した。
孝子さんは接ぎ木したことはなく、接ぎ木した苗を買ったかどうかは覚えていないという。「突然変異の不思議な果実として、周囲の人に楽しんでもらえればうれしい」と笑った。
(吉野仁士)













