1985年9月22日の「プラザ合意」から40年が経過した今、トランプ米政権が世界経済を揺るがしている。ドル高是正は何をもたらすのか。その影響を振り返り、行方を見通す。
先進国が協調してドル高を是正した1985年9月のプラザ合意は、当時、輸出中心だった金物や陶磁器製造の産地に大きな打撃をもたらした。日本は「円高不況」に陥り、輸出で栄えた各地は、国内向けや高付加価値の製品づくりへの転換を余儀なくされた。トランプ米政権による高関税措置は産業構造に再び変化を迫るかもしれない。
「為替に振り回される時代だった」。国内有数の金物産地、新潟県燕市でスプーンや...