♪人間の性格がたった4種類に分類されるわけないけどーとシンガー・ソングライター嘉門タツオさんが血液型について歌うように疑問を持たれつつも廃れない性格判断。「B型はマイペース」「おうし座は努力家」などと分類する試みは、人間が自分や他人の心を知りたいという欲求の表れだ▼心理学者のユングは、関心が外界に向くか、内面に向くかという二つの心の構えと思考、感情、感覚、直観の四つの心の機能を組み合わせて八つのタイプを考えた▼例えば、心の構えが外向きで直観が最も発達した「外向的直観型」は可能性や本質を見抜くことに長(た)け、柔軟な発想を持つアイデアマン。ただし説明が下手で、ルールや場の空気、根回しを顧みないため理解されず、トラブルになることも。新しいことや変化を好むため、会社に閉じこもり同じ作業を繰り返す仕事だと疲弊する▼ユングのタイプ論の良い点は型にはめて終わりでないこと。「タイプは発達の偏り」と説く。発達した機能と未熟な機能を知り、バランスの取れた人格形成を目指せるというわけだ。例えば、外向的直観型が他の機能を磨くとアイデアを周囲に理解されやすくなる▼組織もしかり。外向的思考型はリーダー、外向的感情型はムードメーカー、外向的感覚型は実務家…というように、人それぞれに持ち味がある。多様な個性が生かされてこそ、組織の完成度は高くなる。(志)