19日に公示された衆院選で、投票所の入場券の配達が終わっていない自治体がある。準備期間が短かったことが影響しており、山陰両県12市の選挙管理委員会によると、多くは今週末での配達完了を見込む。入場券がなくても期日前投票はできるため、各選管が市民に投票を呼び掛けている。
岸田文雄首相は今月4日に解散や衆院選の日程を表明。当初の予想よりも日程が早まり、各選管は対応に追われた。山陰中央新報社の調べで、19日に配達が完了したのは雲南市のみ。大田、江津、益田各市は20日に終え、松江、境港両市は21日に終わる予定。多くの市は今週末にかけて完了する見込みだ。
24日投開票の安来市議選を控える同市選管の遠藤朋範事務局長は、「衆院選とまとめて期日前投票しようとする市民から問い合わせが来ている」と話す。今週末での配達完了を目指すが、来週前半までかかる可能性もあるという。
衆院選の期日前投票は、公示翌日の20日から投開票日前日の30日まで。入場券が届いていなくても、運転免許証などで本人確認ができれば投票できる。
各選管は、入場券が届く前に期日前投票した場合に、後から届いた入場券を使って投票するといった「二重投票」が起きないよう、資料を照らし合わせるなどしてチェックを徹底するという。
(吉田真人)