出雲を舞台にしたアニメ映画「神在月のこども」に登場するウサギ「シロ」の石像が、作品で描かれる出雲大社(出雲市大社町杵築東)に建立され11日、お披露目された。祓端(はらえのはし)付近にあり、かわいらしい表情で参拝者を出迎える。
複数の企業でなる映画「神在月のこども」製作御縁会が企画し、出雲市上島町の石材店・金山工業が制作した。石像は高さ約30センチ。白の御影石をベースに、赤や桜、サビの計4色の石を使い、目や鈴などを忠実に再現した。金山利行社長(51)は「原作のシロちゃんに近づけるよう、石だけれど柔らかい感じが出せた」と話した。
除幕式には映画関係者3人が出席し、金山社長がそばで見守った。クリティカ・ユニバーサル(神戸市)の三島鉄兵プロデューサー・ロケーション監督(42)は「クオリティーがすごい。作品の中で出てくるこの場所で奉納されたことがうれしい」と感謝した。
アニメは、母を亡くし、大好きだった走ることに向き合えなくなってしまった主人公カンナが、神の使いの白ウサギに導かれ、東京から出雲を目指す物語。島根県ではT・ジョイ出雲と松江東宝5で上映中。鳥取県は12日からMOVIX日吉津で上映する。(藤原康平)