


受刑者との交流つづる
岡山 祐子さん 浜田・旭中3年
浜田(はまだ)市立旭(あさひ)中学校3年の岡山(おかやま)祐子(ゆうこ)さん(15)は、犯罪(はんざい)や非行(ひこう)のない社会を目指す「社会を明るくする運動」(法務省主唱(ほうむしょうしゅしょう))の全国作文コンテスト中学生の部で、刑務所(けいむしょ)の受刑者との交流をつづり優秀賞(ゆうしゅうしょう)に輝(かがや)きました。
学校の給食で月に1回、「おコッペ」と呼(よ)ばれるコッペパンが登場します。これは、学校近くの刑務所(けいむしょ)「島根あさひ社会復帰促進(ふっきそくしん)センター」の受刑者が作っていて人気のメニューです。受刑者が作っていることを聞いたとき少しの不安や恐怖(きょうふ)感を抱(いだ)いたそうです。
その後、授業(じゅぎょう)の一環(いっかん)で受刑者と手紙の交換(こうかん)をしました。たくさんのおコッペを心を込(こ)めて作ってくれていることなどが書かれていて、「温かい言葉のものばかりだった」と振(ふ)り返ります。
刑務所の刑務官から話を聞く機会もあり、受刑者が社会に出た時に仕事に就(つ)けるよう日々、おコッペ作りに挑戦(ちょうせん)していることを知りました。それまで受刑者に対して心の中で怖(こわ)い人で近づきたくないというイメージを持っていましたが、社会に復帰しようと頑張(がんば)っていると感じたそうです。
「社会復帰した時、普通(ふつう)の人と同じように接(せっ)してほしい。そうするだけで再犯率(さいはんりつ)はぐっと下がる」という刑務官の言葉から、考えを変えることで他の人の人生が変わるのなら、自分の言動を考え直す必要があると感じたことをつづりました。
また、普段(ふだん)からの明るいあいさつや声掛(か)けの大切さにも触(ふ)れ、「小さな行動が積み重なり、つながる人が増(ふ)えることが社会を明るくしていく」という考えをまとめました。
2月15日にあった伝達式で、法務省松江保護(まつえほご)観察所の西江尚人(にしえなおと)所長から表彰状(ひょうしょうじょう)を受け取った岡山さんは「差別をしないでほしいという気持ちを込めて書いた。選ばれてうれしい」と話しました。
全国では中学生の部で最優秀賞1点と優秀賞15点が選ばれました。
プロフィル
【好きな食べ物】
ラーメン
【好きな教科】
理科
【趣味(しゅみ)】
音楽を聴(き)くこと
【好きな芸能人(げいのうじん)】
BTS
【地元の好きなところ】
あたたかい雰囲気(ふんいき)