座右の銘としている井上ひさしさんの名言。適した写真がないので、パソコンに打ち込んでみました。あしからず…
座右の銘としている井上ひさしさんの名言。適した写真がないので、パソコンに打ち込んでみました。あしからず…

 このコラムの執筆を任せられて11年目を迎えた。四苦八苦、試行錯誤を続ける中で心がけている言葉がある。12年前に75歳で亡くなった劇作家の井上ひさしさんが、主宰した劇団「こまつ座」の機関誌に寄せた一節だ▼<むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに>▼表現に対する自らの考え方をまとめたものだろう。まるで禅問答のようだが、受け手にとって分かりやすく、ためになり、そして面白くて心に残る文章を書けと〓(口ヘンに七)咤(しった)激励されていると、勝手に受け止めている▼とはいえ、そんな文章を求めてもがいても、まずは目にしてもらえなければ、何も伝わらない。一般記事は見出しや写真で目を引くことができても、1面コラムはスペースも限られ、それもかなわない。ならば別のステージで「視覚の力」に頼ってみようと、10日ほど前から、デジタル版(Sデジ)に掲載する当コラムに、関連した写真を添付している。お気付きの方はどれだけいるだろう▼これまで花や昨夏の豪雨被害、サッカー日本代表の戦いぶりなど、内容に適した資料写真を選んで載せているが、いつもあるとは限らない。そういえば今回のコラムも写真のことは全く考えていなかった。さて、どうするか-。結末はSデジで確認願います。(健)