参院選の結果を伝える本紙と職場の電話。職場にも2回、世論調査の自動音声応答通話がかかってきた=松江市内
参院選の結果を伝える本紙と職場の電話。職場にも2回、世論調査の自動音声応答通話がかかってきた=松江市内

 昨年秋の衆院選以来、世論調査の標的にされている感じだ。衆院選の時は公示の前と後に自宅と職場の電話に計4回。先日の参院選でも職場に2回と自宅に2回、「オートコール」と呼ばれる自動音声応答通話でかかってきた。中には調査元が聞き取れないうちに質問が始まったケースもあった▼自動応答の仕組み自体は宅配便の再配達依頼などの要領と同じ。プッシュホンのボタンで自分が支持する政党や候補の番号を押す。今では選挙情勢の調査などに多用される▼気になったのは、政党や候補を読み上げる順番。公示前の場合は、ほとんどが国会の勢力順。ただ先日は公示後も届け出順ではなく、勢力順のままにした例があった。候補者が2、3人なら気にならないが、数があまり多いと、順番が後になるほど電話口での待ち時間が増え、途中で切られる恐れもある▼宅配便の再配達依頼では、希望する時間帯の番号が分かれば、その後は飛ばして次の項目に移る。候補を答える場合も同様かもしれない。うがった見方をすれば、政権与党の場合は、独自の委託調査を繰り返し、自党の候補を1番に読み上げるようにすると選挙運動も兼ねて「一石二鳥」。委託料はかかるものの、名前は浸透する▼たかが順番だが、用紙を見て選ぶのと違い、耳で聞く場合は、わずかの時差で損得が生じる。自動応答による調査は選択肢が多い場合は考えものだ。(己)