「灰カラ三姉妹」がキャラクターの卓上カレンダー。きょうから2月
「灰カラ三姉妹」がキャラクターの卓上カレンダー。きょうから2月
カレンダーの裏面。「灰カラ」製品を詳しく紹介している
カレンダーの裏面。「灰カラ」製品を詳しく紹介している
「灰カラ三姉妹」がキャラクターの卓上カレンダー。きょうから2月
カレンダーの裏面。「灰カラ」製品を詳しく紹介している

 西洋風の身なりや生活様式などを表す「ハイカラ」という言葉は、新聞が発祥らしい。1898年ごろ、東京毎日新聞の主筆・石川半山が紙上で使ったのが定着した▼語源は明治時代の男子洋装の流行だったハイカラー(高襟)。高い襟を付けた政治家や吏官を「西洋かぶれ」と揶揄(やゆ)して使ったのが、近代的、おしゃれという意味に変容した。解釈はどうあれ、自らが使った言葉が後世に残るとは同業者としてうらやましい▼最近では、酒のテレビCMのせいか、ハイボールを片手に唐揚げを食べる「ハイカラ」の方が有名かもしれない。ただ、それとは別の「ハイカラ」があると、知人からもらった中国電力の卓上カレンダーで知った▼火力発電所で石炭を燃やした後に発生する灰は粒、粉、砂に加工し、リサイクル資源として中海のくぼ地埋め戻しなどに活用されているという。加工後の製品をPRするため、3種類を「ハイカラ」時代風の3姉妹に見立て「灰カラ三姉妹」というキャラクターを作ったのが3年前。申し訳ないが、今回その存在を初めて知った▼昨年11月に営業運転を始めた三隅発電所2号機(浜田市三隅町)から出る石炭灰も再利用されている。地球温暖化対策が叫ばれる中、発電時に二酸化炭素を多く出すことで「嫌われ者」扱いの石炭火力だが、電力の安定供給には欠かせない。発電後の役割を知ると印象が変容するかもしれない。(健)