中学校の定期テストを集めて保管し、学校に無断で「過去問」として生徒に解かせる指導が福岡県内の複数の塾で常態化している問題を巡り、本紙「あなたの特命取材班」はウェブサイトでアンケートした。指導を「知っていた」「ずっと以前から存在する」といった回答が全国から寄せられ、同県だけでなく、各地の塾で長く定着している実態が浮き彫りになった。(西日本新聞・小林稔子)
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本紙は1月25日にこの問題を報道。毎年、同じか似た問題を出す中学教員がいる上、点数が内申点に反映され、高校入試に影響する仕組みが背景にあると指摘した。識者などからは、生徒が問題や正答を丸暗記する恐れや、塾に通えない生徒との間の不公平、著作権法違反の懸念が示された。アンケートは1月27日に呼びかけ、2月14日午後までに約140件の回答があった。
「知っていた」が7割
塾による定期テストの過去問指導を「知っていた」としたのは7割。大阪市の塾経営者の男性(47)は「昔からどこでもある」。東京都の男性塾講師(43)は「都内の大多数の塾がやっている」と明かした。
中学側も把握し、福岡県の男性教員(36)は「前年に私が...