高知県民の生活様式をすっかり変えた新型コロナウイルス禍。3月13日からマスク着用が個人の判断に委ねられ、徐々にコロナ前に戻りつつある。この3年ほど、「お酌やおちょこの回し飲みはやめて」「多人数の会食は避けて」「大皿料理は…」と、ことごとくタブー視された「おきゃく」は、これから一体どうなるのか。(高知新聞 なるほど! こうち取材班)

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 高知市中心街では3月12日まで「土佐の『おきゃく』」が4年ぶりに開催された。

 ♪「べろべろの~ 神様は~ 正直な神様よ~」

 3月8日、市内のホテル宴会場で約30人がお座敷遊びに興じていた。「おきゃく」イベントの一つで、これを目当てに新潟から来たという男性(50)は「初対面の人と一緒に盛り上がれた」と満足げ。1年前に高知県に赴任した男性会社員(55)も「初体験。高知は酒をコミュニケーションツールにしてる。素晴らしいっ」と赤ら顔で話した。

 11日には、はりまや橋商店街にこたつを並べた「大おきゃく」も。「人に上も下もなく楽しめる」と返杯・献杯をする姿もあり、コロナ前に近い光景が見られた。


 「そのままなくなってほしい」の声も

 高知新聞の「なるほど! こうち取材班」(なるこ取材班)は無料通信アプリ「LINE(ライン)」を通じ、友だち登録している1200人におきゃくや返杯・献杯について質問。161人から回答があった。

 85%に当たる137人が、...