伊能忠敬に先駆けて蝦夷地(北海道)を測量し地図を作った津和野藩士・堀田仁助について知ってもらおうと、益田市に暮らす子孫がこのほど、仁助の軌跡をたどった書籍を同市教育委員会に寄贈した。
書籍は、島根地理学会会長の神英雄さん(68)の著作「堀田仁助 蝦夷地を測った津和野藩士」(山陰中央新報社刊)。西洋式測量術を駆使して蝦夷地を含む北日本の地図を作り、伊能忠敬にも影響を与えたとされる仁助の生涯をたどる。
寄贈したのは仁助の8代目子孫の佐々木良子さん(75)=益田市須子町=で、書籍の題字を揮毫(きごう)した夫の龍雲さん(78)(島根書道会会長)とともに市役所を訪れた。
自らも仁助について調べているという良子さんは「地味な人かもしれないが、こんな人が地元にいたことを知ってもらいたい」と話し、高市和則教育長に50冊を贈った。市内の学校や公民館に配布された。
(藤本ちあき)