3月末に発売された米国の女性トリオ、ボーイジーニアスの初アルバム「ザ・レコード」が世界で大ヒットしている。才能豊かなシンガー・ソングライター3人の個性が融合した、大ヒットも納得の素晴らしい作品。この3週間毎日のように耳を傾け、最後の12曲目が終わるのが毎回名残惜しい。
それぞれソロとしてインディー・シーンで既に人気を得ているジュリアン・ベイカー、フィービー・ブリジャーズ、ルーシー・ダッカスの3人。バンドサウンドのロックあり、ギター弾き語りのフォークあり、アカペラのバラードありと多彩で、どの曲もメロディアス。特に、3人のボーカルが入れ替わりつつ、さびで美しいハーモニーを響かせる「ノット・ストロング・イナフ」はキャッチーで切ないメロディーがたまらない。
収録曲はジョニ・ミッチェルやサイモン&ガーファンクル、ザ・バーズ、シェリル・クロウなどを想起させ、フォーク・ロックの歴史をたどるかのよう。過去のアーティストが生み出してきた音楽を土台に、独自性のある作品を創り出した。
ちなみに「天才少年」を意味するグループ名は、男性アーティストは生まれつき「天才少年」であるとの偏った考えを持つ男性協力者との関わりの中で、ジョークとして生まれたという。(洋)
=Sデジに続く=
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