ドッグランで職員と遊ぶ保護犬=倉吉市下福田、人と動物の未来センター・アミティエ
ドッグランで職員と遊ぶ保護犬=倉吉市下福田、人と動物の未来センター・アミティエ

 保護した捨て犬に、しつけや治療を施す「人と動物の未来センター・アミティエ」(倉吉市下福田)がドッグラン増設を計画し資金援助を募っている。ドッグランは、新しい飼い主に引き取ってもらえるよう人間に慣れさせる訓練に使う。現在1カ所しかなく、増設できれば、譲渡までの期間を短縮できるという。

 アミティエは、鳥取県内外の獣医師らが組織する動物臨床医学研究所(同市八屋)が運営。保健所から犬や猫を引き受け、しつけや治療を施してきた。このうち犬は2013年9月の開所以来、21年5月までに201匹を希望者に譲渡。現在は8匹を保護している。

 保護犬は、人間や他の犬を怖がったり、かみついたりするため訓練が必要。アミティエには約950平方メートルのドッグランがあるが、警戒心が強い犬の場合は複数を同時に訓練できず、譲渡までに平均100日間かかる。

 敷地内に新設するドッグランは約370平方メートル。一般利用の増加も見込み、譲渡希望者を見つけやすくする狙いもある。インターネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)を活用。380万円を目標に6月30日まで、CFサイト「READYFOR(レディーフォー)」で募る。

 同研究所の高島一昭所長(52)は「快適な環境を整え、より早く飼い主に渡せるようにしたい」と話す。

     (岸本久瑠人)