ポップサーカス松江公演(山陰中央新報社、TSKさんいん中央テレビ主催)が17日、松江市学園南1丁目の旧島根県立プール跡地広場で開幕する。松江公演は2017年以来6年ぶり。新型コロナウイルス禍で3年間にわたり公演ができず、苦難を乗り越えての舞台。久保田悟社長(50)は「以前にも増したパワフルなパフォーマンスを楽しんでほしい」と意気込む。公演への思いや見どころを聞いた。(聞き手は報道部・井上雅子)
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-コロナで公演ができなかった3年間をどのように受け止めたのか。
「2020年2月の宇都宮公演の際、開幕から10日目に政府から大規模イベントの自粛要請があり、中止を余儀なくされた。収入はゼロに。半年後には再開できると期待していたが、3年も続くとは考えもしなかった。その年の秋には海外からのパフォーマーを帰国させたが、よく耐えて待ってくれた」
-今年2月に公演を再開した。連日、多くの来場者があり盛況だ。
「お客さんにとって、運営側の事情は関係ない。目の前で見たものが面白いかどうかでサーカスを評価する。休演中も、多くのパフォーマーがそれぞれの国で練習を継続し、クオリティーを保った。ブランクを全く感じさせないパフォーマンスで、楽しくにぎやかな舞台をつくっている。観客の喜ぶ様子を見ると再開できてよかったと思う」
-3代にわたるサーカス一家に育ち、全国各地で公演してきた。
「先代社長の父が1996年、ポップサーカスを立ち上げ、ホテルマンだった自分は24歳でサーカスの道に進んだ。全国の44都市を回り、140回公演して1500万人が来場した。初の松江公演は2011年、東日本大震災の発生から4カ月後で、厳しい時期だったが、住民に歓迎してもらった。松江を再び反転攻勢に出る場にしたい」
-今回の見どころは。
「エチオピア、ベトナム、中国など13カ国のトップパフォーマーが、初登場の『スラックライン』や迫力ある『デスホイール』など13演目を披露する。言葉の壁はなく、人を喜ばせたいという思いで世界中から集まった。思いが伝わるショーにしたい」
-デジタル端末で動画を楽しむ人も多い中、生でサーカスを見る醍醐味(だいごみ)とは。
「大きなテントの中では、パフォーマーが汗をかき、土や観客のにおいが漂う。においが記憶と結び付き、強く印象が刷り込まれる。この経験を周囲の人に広めていってほしい」
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公演は7月17日から9月18日まで(毎週木曜と7月19日、8月30日、9月6日は休演)。前売り入場券は大人3千円、子ども(3歳~高校生)2千円。当日は各500円増し。問い合わせはポップサーカス松江公演事務局、電話0852(67)7960。