古田重治をイメージした音声が流れる自動販売機=浜田市殿町、浜田城山公園駐車場
古田重治をイメージした音声が流れる自動販売機=浜田市殿町、浜田城山公園駐車場

 浜田藩初代藩主・古田重治(1578~1625)を題材にしたしゃべる自動販売機が、浜田市殿町の浜田城山公園駐車場にお目見えした。お金を入れて商品ボタンを押すと、重治役の男性が「よう参ったの! これが続日本百名城・浜田城じゃ!」などと言葉をかける。

 

 音声は計12種類。受け取り口に出た時には「頂上へ参れ! 絶景が見えるぞ」「活気ある城下町を整備し、皆が住みよい町をつくるぞ」と熱く語りかける。一方、お金が足りないままボタンを押すと「くせ者じゃ! 出合え!」と激怒するほか、売り切れの場合は「おこっちゃや~よ」とおちゃめに返し、遊び心満載の仕様となっている。

 しゃべる自販機は浜田市観光協会が、飲料メーカー・ダイドードリンコや飲料販売会社と提携して設置。音声は市観光協会の職員が担当した。これまでも石見神楽の口上などが流れる自販機を設置しており、今回が第3弾となる。

 イラストは、江津市在住の画家山藤孝哲さんが担当し、浜田城を背景に采配を手にする重治を描いた。側面には、江戸の浜田藩邸で起きたあだ討ち事件の主人公・女中松田察(お初)と、海外と密貿易を行った会津屋八右衛門をあしらった。

 自販機限定で歴代藩主らの藩主印(1枚330円)を購入できる。市観光協会の笠柄優子さん(42)は「城跡を訪れた人に楽しんでもらい、歴史を知るきっかけにしてほしい」と話した。
(宮廻裕樹)