昨年末、スマホを見ていると「就職氷河期世代の方々へ」と記された広告が目に入った。広告主は厚生労働省。クリックすると「あなたにあった就職・社会参加への道筋を一緒に見つけます」という言葉とともに支援内容や相談窓口が載っていた。
当方は1973年生まれの50歳。いわゆる団塊の世代ジュニアで就職氷河期世代に当たる。同年齢は現役世代で最も多い210万人おり、2022年の出生数77万人の2・7倍。人口が多く、小学校時代は校舎の教室が足りず校庭のプレハブで授業を受けた。厳しい受験戦争やバブル経済崩壊、就職氷河期を経験し、「ロストジェネレーション」とも呼ばれる。
15年後に高齢者、25年後には後期高齢者になる。日本社会は人手不足が深刻化し、今後も生産年齢人口の減少は避けられず、社会保障制度の維持も課題だ。国の支援策を見て遅いと感じ、異次元の少子化対策の他にももっとやることはあると思った。
社会の「お荷物」になるのか、それとも各自の環境の中で輝いた人生を送ることができるのか。大げさかもしれないが、就職氷河期世代が日本社会の未来を左右すると考えている。
年明け早々、中学時代の同級生らと集まった。昔話や近況を語り合い、旧交を温めた。35年ぶりに会った担任の先生から「頑張れ」と激励された。同世代とともに逆襲、反転攻勢の年にしたい。このままでは終われない。(添)