冬の明るい星=1月14日、出雲市芦渡町
冬の明るい星=1月14日、出雲市芦渡町

 冬の夜空は明るい星が多くにぎやかです。「冬の大六角形」と呼ばれる形を作る六つの星と、六角形の中にあるオリオン座のベテルギウスは特に明るく、たいへん目立っています。

 その七つの星をじっくり見てみると、色が付いていることに気付きます。本当はどの星にも色はあるのですが、暗い星だとほとんど見分けられません。その点、冬の明るい星たちは色が分かりやすい上、それぞれの色が少しちがずつ違っていて、星の色としてはほぼ全色がそろっています。

 オリオン座のリゲルは青白く、おおいぬ座のシリウスは白く輝く星です。こいぬ座のプロキオンはうすい黄色で、ぎょしゃ座のカペラは黄色く光っています。ふたご座のポルックスとおうし座のアルデバランはオレンジ色。そして、ベテルギウスは赤い星です。

 これらの色の表現はあくまで目安で、色の感じ方や言い表し方は人それぞれですから、実際に見て、自分の感性で色を確かめてください。

 ところで、自ら光る星の色は、その温度が表れたものです。青い星ほど表面の温度が高く、赤い星ほど低くなります。青白い星の表面温度は1万度以上あるのに対し、黄色っぽい星は6千度ほど、赤い星だと4千度以下です。さあ、星の温度の違いを、自分の目でとらえてみましょう。(島根県立三瓶自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵)=隔週掲載=