道路を渡ろうと横断歩道の脇で車が途切れるのを待っていると、かなり速いスピードで近づいてきた大型ダンプカーが止まってくれた。運転席にはひげ面のごつい男性。頭を下げ、謝意を表して渡った▼翌日。同じ場所でバスが停車している後ろ側から、左側を注意しながら渡ろうとすると、若い女性が運転する軽自動車がほんの1メートルほど先をすり抜けていった。ブレーキを踏んだ様子もなく、冷や汗と同時に腹が立った。バスが邪魔になって見えなかったのだろうが、あまりにも注意欠如な運転だった▼島根県警交通企画課によると、2020年の県内の交通死者は18人。うち14人が65歳以上の高齢者というから驚く。道路横断中が3人、歩行中が1人。さらに自転車の単独事故2人で、ちょっとした注意で防げる事故だったように思う▼高齢者の運転免許返納が取り沙汰されるが、買い物などの外出に公共交通が使えない地域はどうするか。将来は自動運転のタクシーをスマホで呼んで安価で気軽に使えるシステムができそうな気がするが、当面は県内の交通死者を1桁台に抑える目標を立て、どうすればいいかを皆で考えたい▼信号がない横断歩道の手前50メートル、30メートルには、ひし形の予告マークがある。横断の歩行者がいるかもしれない。見落とさないよう気を付けたいが、消えかかったマークが多いのが気になる。歩行者優先には環境整備も大事だ。(富)