東京都の会社員山田駿介さん(26)=仮名=は、大学院1年だった2022年9月、ある殺人事件の公判で裁判員に選ばれた。「貴重な経験、せっかくだしやってみようと思った」。だが、大学のホームページに「裁判員になった場合」の規則は見当たらなかった。当時は後期の授業が始まったばかり。「幸い取っている授業は多くなく、自分で担当の教授に事情を説明して欠席を認めてもらいました」
1カ月以上にわたった刑事裁判は新鮮で、参加したことで司法への信頼感も上がった。しかし、その後待っていたのは、欠席した授業の復習に追われる日々。「とにかく周りに追いつくのが大変だった...