インドネシア駐在員のいとこが帰国後2週間の自主隔離を経て古里・島根に帰ってきた。現地では新型コロナウイルス感染拡大で巣ごもり生活を強いられたという。難しい判断だったのがワクチン。当時選択肢は中国製しかなく、見送る決断をした。今後、海外在留邦人向けに成田、羽田両空港に開設される接種会場で受ける予定だ▼インドネシアは感染が急拡大し、今月は新規感染者数が1日5万人を超える日もあった。在留邦人も約300人が感染、10人以上が亡くなった。現地報道によると、中国のワクチンを優先接種した医療従事者100人以上が感染したため、当局は米国製ワクチンの追加接種を決めた▼中国では人口約14億人に対し、感染者は1日20~30人で推移。感染を抑え込んでいる。ワクチンは2回の接種が必要で、既に累計は14億回を超えたという▼世界保健機関(WHO)によると、中国製ワクチンの有効率はシノバック製が51%、シノファーム製が79%。9割超の米国製と開きがある▼中国ではワクチン接種と人権を考慮しない強制隔離をセットに、感染力の強いデルタ株も封じている。中国はワクチン外交を強めるが、強制隔離までは輸出できない。輸入国の感染拡大に加え、後に控えるワクチンパスポート制度で混乱が起きる恐れがある。米中対立はワクチンを土俵にすべきでない。効果が高いもので統一するのが最善策だが。(釜)