12月21日の土星と木星の大接近を双眼鏡で見たイメージ(左)と、天体望遠鏡で見たイメージ
12月21日の土星と木星の大接近を双眼鏡で見たイメージ(左)と、天体望遠鏡で見たイメージ

12月21日に最も近づく

 日が暮(く)れて空が暗くなってきた午後6時ごろに、南西の低いところを見てください。ぱっと目に付くたいへん明るい星は木星(もくせい)です。木星のすぐそばには少し暗い土(ど)星(せい)も見えています。この二つの惑星(わくせい)が、今年は地球から見て同じ方向にあって、夏からずっと空で並(なら)んで目立っていました。その間隔(かんかく)が徐(じょ)々(じょ)に変わり、今はさらにぴたりと寄(よ)り添(そ)っています。

 木星と土星は、これから日を追うごとにもっと近寄って見えます。12月21日には最も近づき、間隔が月の直径の5分の1ほどになります。もしかしたら、近寄りすぎて肉眼(にくがん)では一つの星にしか見えないかもしれません。

 そんな場合でも、双眼鏡(そうがんきょう)を使えば見分けられ、接近(せっきん)の様子を観察できます。天体望遠鏡(ぼうえんきょう)があれば、木星のしま模(も)様(よう)と土星の環(わ)を一度に捉(とら)えて観察することもできるでしょう。望遠鏡を持っていなくても、各地の公開天文台からのインターネット中(ちゅう)継(けい)で見られるはずです。

 木星と土星が並んで見えるのは、およそ20年に1度のことですが、これほどまでに接近するのは397年ぶりです。もし21日が曇(くも)りや雨だったとしても、その前後の期間は極(きわ)めて接近していて十分観察する価(か)値(ち)があります。

 数百年ぶりとなると今の人は誰(だれ)も見たことがありませんから、肉眼ではどんな見え方をするのかもよく分かりません。ぜひ、今から晴れた日ごとに観察して、いつ一つの星のようになるか、それともずっと二つに分かれて見えるのか、確(たし)かめてください。

 17日には、木星と土星の近くに細い月も並んで、素(す)敵(てき)な眺(なが)めになります。また、最も近づいたあと、年末に向けて今度は少しずつ離(はな)れていくところも楽しみましょう。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)