小惑星探査機「はやぶさ2」の3分の1模型(もけい)。出雲(いずも)科学館製作(せいさく)、所蔵(しょぞう)
小惑星探査機「はやぶさ2」の3分の1模型(もけい)。出雲(いずも)科学館製作(せいさく)、所蔵(しょぞう)

小惑星探査機、12月6日に

 もうすぐ「はやぶさ2」が帰ってきます。それは小(しょう)惑星(わくせい)を調べるために日本が造(つく)った宇(う)宙(ちゅう)探(たん)査(さ)機(き)で、6年前に打ち上げられました。

 では、小惑星とは何でしょうか。惑星は太陽を回っていて、地球のほか火(か)星(せい)、木星(もくせい)など、全部で八つあります。しかし、惑星よりはるかに小さな天体ならもっとあり、やはり太陽の周りを回っています。そのような天体を小惑星といい、今知られているだけでも約100万個(こ)あります。

 「はやぶさ2」は、そのうちのリュウグウという直径1キロほどの小惑星に行きました。昨年、リュウグウの表面の砂(すな)を採(さい)取(しゅ)し、さらに表面にくぼみを作って内部の砂を取り出すことにも成功しました。

 リュウグウの砂は、生き物の材料となる有機物というものや水を多く含(ふく)んでいます。そしてそれらは、地球と違(ちが)い活動のない小惑星上で、何十億年もずっと変わらない状(じょう)態(たい)で保(ほ)存(ぞん)されていると考えられます。その砂を調べれば、地球の生き物がどのように生まれたのかという謎(なぞ)を解(と)く手(て)掛(が)かりになるかもしれません。

 そんなリュウグウの砂を往復(おうふく)50億キロ以上の道のりを経(へ)て、地球に持ち帰るのが12月6日の予定です。このとき「はやぶさ2」は砂の入ったカプセルだけをオーストラリアの砂(さ)漠(ばく)に投下し、そのまま地球を通り越(こ)してまた別の小惑星に向かいます。

 12月5日の夜の初めごろ、地球に近づいた「はやぶさ2」は、北の空、「W」の形のカシオペヤ座(ざ)を通(つう)過(か)します。また、小惑星リュウグウは南の空の中ほどに出ています。残念ながら両方とも暗すぎて肉眼(にくがん)では見えませんが、それでもこの夜はぜひ空を見上げて「はやぶさ2」を見送ってください。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)