非行をした少年たちの立ち直りを願い法務技官の仕事に取り組む齊藤了さん=松江市内中原町の松江少年鑑別所
非行をした少年たちの立ち直りを願い法務技官の仕事に取り組む齊藤了さん=松江市内中原町の松江少年鑑別所
「どんな人生、生き方をしたいかが職業選びには大事」と語る法務技官の齊藤了さん=松江市内中原町の松江少年鑑別所
「どんな人生、生き方をしたいかが職業選びには大事」と語る法務技官の齊藤了さん=松江市内中原町の松江少年鑑別所
非行をした少年たちの立ち直りを願い法務技官の仕事に取り組む齊藤了さん=松江市内中原町の松江少年鑑別所 「どんな人生、生き方をしたいかが職業選びには大事」と語る法務技官の齊藤了さん=松江市内中原町の松江少年鑑別所

法務技官
齊藤(さいとう)了(りょう)さん(松江市内中原町)

 少年鑑(かん)別(べつ)所(しょ)は、非(ひ)行(こう)をした19歳(さい)以下の子どもで、家庭裁(さい)判(ばん)所(しょ)(家(か)裁(さい))から施(し)設(せつ)での見守りが必要、と判(はん)断(だん)された子が、家裁の審(しん)判(ぱん)を受けるまでの間に入る施設です。期間はおおむね4週間(最長8週間)。規(き)則(そく)正しい生活を送る中で、社会生活に必要な知(ち)識(しき)や能(のう)力(りょく)を伸(の)ばす手助けをします。今年4月から法(ほう)務(む)技(ぎ)官(かん)として松(まつ)江(え)少年鑑別所(松江市内(うち)中(なか)原(ばら)町)に勤(つと)める齊(さい)藤(とう)了(りょう)さん(33)は、立ち直りを願いながら少年たちに向き合っています。

 法務技官は国家公務員で、心理学の専(せん)門(もん)家(か)です。非行をした少年に面(めん)接(せつ)や心理テストなど検(けん)査(さ)をしてどんな性(せい)格(かく)かを見抜(ぬ)くとともに、家庭環(かん)境(きょう)など事(じ)件(けん)の背(はい)景(けい)や動機を分(ぶん)析(せき)。社会復(ふっ)帰(き)のためのプログラムをまとめます。家裁の審判の判(はん)断(だん)材料となるだけに、重い責(せき)任(にん)があります。

 齊藤さんは、「人の役に立ちたい」と、心理職(しょく)を志(こころざ)し大学で心理学や精(せい)神(しん)医学を学ぶ中で「非行臨(りん)床(しょう)」という講(こう)義(ぎ)を聴(き)いたのがきっかけで、知識を生かせる法務技官になりました。

 松江少年鑑別所1階の一室。応(おう)接(せつ)セットや家具が備(そな)わり、ごく普(ふ)通(つう)の家庭を思わせる部屋で、齊藤さんは少年と対話し、メモを取ります。「本人に寄(よ)り添(そ)い、思いや悩(なや)みを共有することで、次第に本音を話してくれるようになります」

 仕事には、自分で少年が立ち直るまで見(み)届(とど)けられないもどかしさもありますが、「犯(おか)した行(こう)為(い)を反省してくれたと知った時に、喜(よろこ)びを感じる」と話します。

 少年鑑別所では、地(ち)域(いき)援(えん)助(じょ)という仕事もあり、学校で非行防(ぼう)止(し)の出前授(じゅ)業(ぎょう)をしたり、自治会の行事で犯(はん)罪(ざい)防止の講(こう)演(えん)をしたりします。子どもの問題行動に悩(なや)む親や教員の相談も受けます。

 入所する子どもや相談者に対する仕事に、「一日一日を振(ふ)り返りながら自(じ)己(こ)研さんを積んでいきたい」と、意(い)欲(よく)を燃(も)やしています。

 

★メッセージ
 人の役に立つ、学んだ知(ち)識(しき)を生かせる仕事をしたいと今の仕事を選び、やりがいを感じています。将(しょう)来(らい)についてまだ、漠(ばく)然(ぜん)としている年代だと思いますが、どんな人生、生き方をしたいかが職(しょく)業(ぎょう)選びには大事です。視(し)野(や)を広げていくためにも勉強やスポーツ、恋(れん)愛(あい)でも何でも今しか経(けい)験(けん)できないことを楽しみ、自分なりの生き方をみつけてほしいですね。