新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した益田市内でのイベントが、感染拡大防止の観点から相次いで中止となっている。

 16日から開催中の「益田石見神楽ウイーク」の実行委員会は、いずれも島根県芸術文化センター・グラントワ(有明町)で開催予定だった「石見神楽の日」制定記念シンポジウム(20日)と有料神楽公演(23日)を中止とした。

 実行委メンバーの中村克也・同市観光協会事務局長(65)は「益田を神楽で盛り上げようと社中の若手が頑張ってきただけに残念だ」と嘆息した。

 市内を流れる高津川で7月下旬に開かれ、約千人が訪れる恒例の「清流高津川いかだ流し大会」は昨年に続きコロナ禍での中止を余儀なくされた。実行委員会役員会の田原修会長(73)=益田市安富町=は「役員会26人の総意。昨年より(開催に向けた)状況は悪い。苦渋の判断だった。来年こそは開きたい」と話した。

 市は、5月中に市や市教育委員会が主催するイベント、会議は原則中止、延期とし、中止や延期が困難な場合は3密回避やマスク着用、手指消毒など感染症対策を徹底した上で開催するとしている。(中山竜一)