冠水した道路で立ち往生する軽自動車=5日午前9時11分、松江市黒田町
冠水した道路で立ち往生する軽自動車=5日午前9時11分、松江市黒田町

 台風12号から変わった熱帯低気圧の影響で、山陰両県は5日、大雨となった。川本(島根県川本町)では午後2時前までの1時間に59ミリと、観測史上最大の非常に激しい雨を観測し、島根県海士町では約100ミリの猛烈な雨が降り「記録的短時間大雨情報」が発表された。交通機関が乱れ、避難指示が出るなど市民生活に影響した。

 松江、鳥取両地方気象台によると、5日午後9時半までの24時間降水量は、境(境港市)141ミリ▽鹿野(鳥取市)94ミリ▽鹿島(松江市)95ミリ▽川本81・5ミリ▽浜田73ミリ-など。境や松江などで1時間に40ミリ以上の激しい雨が降った。

 出雲市は5日午後8時、平田地域の伊野、佐香、北浜、東の4地区2130世帯5601人に、警戒レベル4の「避難指示」を発令した。

 JR西日本中国統括本部は山陰線、木次線で断続的に運転を見合わせ、特急など計38本を運休するなどして3千人以上に影響が出た。一畑電車は午前中に18本を運休し、250人に影響。

 6日はJR山陰線大田市-益田間で始発から運転を見合わせる。運転再開は午後になる見込み。

 両気象台によると、6日も大気が不安定な状態が続く見込み。予想される24時間降水量は、6日午後6時までの多いところで100ミリと予想され、土砂災害、浸水害、突風、落雷などに注意を呼びかけている。

 (古瀬弘治、広木優弥)