
保育園の送迎時、車内で寝ている下の子を置いて上の子をお迎えに行く保護者をよく見かけます。私は大変危ないと思うのですが、先生はどう思いますか?
昨今、車内放置での悲劇的な事故をニュースで見かけることがありますよね。絶対ダメと言いたくなりますが、すやすや寝ている子を起こしたくないという親御さんの気持ちも理解できます。そのため、まずは○×ではなく、ケース・バイ・ケースで考えてみましょう。

まず、真夏の炎天下にエンジンを止めてお迎えに行くこと。車内温度は短時間でも上昇し、エンジン停止から「10分で命の危険」となります。そのため夏は、必ず下の子を連れて出ましょう。冬は10分程度で「明らかに寒い」というレベルまで温度が落ちるとされています。そのため、冬も必ず連れて出ましょう。
では、春や秋はどうでしょう? この時季は、エンジンを止めても車内温度が安定していそうですよね。しかし、4月に外が24度でも車内温度が43度となり、幼児が熱中症になったケースや、10月に外が20度でも車内でペットが熱中症で死亡した例など、怖い報告は多数存在しています。
結論、春夏秋冬全ての季節でエンジンを停止した状態で車内に子どもを置いて行ってはいけない、ということになりそうです。
それでは、エンジンを付けたままではどうでしょうか? 真夏に子どもがエアコンを切ってしまった、真冬に雪の影響でマフラーがふさがり二酸化炭素中毒になった、ギアチェンジで暴走事故になったなど、エンジンを付けっぱなしにしておくのもリスクが大きいように思われます。
結論、子どもを車内に残しておくのは「どんな場合でもやめた方が良い」ということになりそうですね。