庶務課長として仕事をこなす森中智志さん=松江市西川津町の松江刑務所
庶務課長として仕事をこなす森中智志さん=松江市西川津町の松江刑務所
正門前で敬礼し「みんなが安心して暮らせる社会づくりに役立つ仕事だ」と刑務官のやりがいを語る森中さん=松江市西川津町の松江刑務所
正門前で敬礼し「みんなが安心して暮らせる社会づくりに役立つ仕事だ」と刑務官のやりがいを語る森中さん=松江市西川津町の松江刑務所
庶務課長として仕事をこなす森中智志さん=松江市西川津町の松江刑務所 正門前で敬礼し「みんなが安心して暮らせる社会づくりに役立つ仕事だ」と刑務官のやりがいを語る森中さん=松江市西川津町の松江刑務所

刑務官
森中 智志さん(松江市西川津町)

 刑(けい)事(じ)裁(さい)判(ばん)で実刑判決を受けた受刑者を収(しゅう)容(よう)する刑(けい)務(む)所(しょ)などの矯(きょう)正(せい)施(し)設(せつ)で、社会復(ふっ)帰(き)できるよう指(し)導(どう)する仕事に当たるのが、刑(けい)務(む)官(かん)です。松(まつ)江(え)市西(にし)川(かわ)津(つ)町の松江刑務所に勤(きん)務(む)する森(もり)中(なか)智(さと)志(し)さん(40)は、刑務官になって14年。「警(けい)察(さつ)官(かん)のような派(は)手(で)さはないが、日本の治(ち)安(あん)を守っているんだという思いがある」と、仕事に誇(ほこ)りを抱(いだ)いています。

 刑務官は裁判所職(しょく)員(いん)と同じく法務省に属(ぞく)する国家公務員。採(さい)用(よう)試験に合(ごう)格(かく)した人がなれます。

 仕事は、受刑者が生活する部屋の点(てん)検(けん)や本人の健康チェック、面会や作業場への引(いん)率(そつ)、規(き)律(りつ)違(い)反(はん)がないかを確(かく)認(にん)するための巡(じゅん)回(かい)、報(ほう)告(こく)書(しょ)の作成などさまざま。社会復帰に向けた相談を受けたりもします。

 森中さんは、山口県出身。福(ふく)岡(おか)県内でカレーライスのチェーン店店長を務(つと)めていましたが、公務員を志(こころざ)し通っていた専(せん)門(もん)学校で募(ぼ)集(しゅう)を知り、26歳(さい)で刑務官に採用されました。

 規(き)律(りつ)が厳(きび)しく、受刑者に笑(え)顔(がお)を見せることもだめ。「侮(ぶ)辱(じょく)した」と勘(かん)違(ちが)いされる恐(おそ)れがあるためです。年上の受刑者とも相対する仕事に、「刑務官になる前はカレー店時代の接(せっ)客(きゃく)と似(に)ていると思っていましたが、まったく違いました」。

 受刑者に毅(き)然(ぜん)とした態(たい)度(ど)をとりながらも、先生や親代わりとして接し、3年目には受刑者からも「おやじ」と呼(よ)ばれ信(しん)頼(らい)される工場担(たん)当(とう)に抜(ばっ)てきされました。

 2018年4月、受刑者約500人を収容する松江刑務所へ。昨年11月から庶(しょ)務(む)課長となり、入所者の出入りや、人事、所長秘(ひ)書(しょ)として外部との応(おう)対(たい)などをこなしています。刑務官となって一番の喜(よろこ)びは、「顔を見るのは最後。二度とここには帰りません」と誓(ちか)った受刑者を見送る時だそうです。

 

★メッセージ
 みんなが安心して暮(く)らせる社会をつくる手助けをしているのが、刑(けい)務(む)官(かん)だと思っています。人や社会に役立つ仕事がしたいとか、華(はな)々(ばな)しい職(しょく)業(ぎょう)ではないが社会に必要で“目立たないヒーロー”になりたいという思いがあれば、刑務官を目指してほしいですね。