2月22日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
2月22日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
3月2日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
3月2日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
3月24日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
3月24日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
2月22日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
3月2日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成
3月24日、午後7時の山陰の空=アストロアーツ/ステラナビゲータの星図(せいず)を元に作成

これから見ごたえのある眺めに

 毎日同じ時刻(じこく)に夜空を見ると、星は日が経(た)つにつれ位置が変わりますが、星と星どうしの並(なら)びは変わりません。しかし、火星(かせい)や土星(どせい)といった惑星(わくせい)は例外で、少しずつですがそれぞれ異(こと)なる速さで動いていて、惑星と惑星の並びはつねに変化します。

 時々、二つの惑星が近づいて、目を引くことがあります。これから接近(せっきん)しようとしているのは、金星(きんせい)と木星(もくせい)です。太陽が沈(しず)んだあと、暗くなり始めた西の空を見ると、ひときわ明るい金星と、それに次ぐ明るさの木星が輝(かがや)いているのに、すぐ気付くことでしょう。

 さらに、日に日に位置が変わる月も、この二つの惑星に近づき、見ごたえのある眺(なが)めを作り出します。今日22日はそんな日で、新月(しんげつ)から2日過(す)ぎただけの細い三日月(みかづき)が金星のすぐそばに見えます。また、翌日(よくじつ)の23日には、木星のやや上に、前日よりわずかに太った月が見えるようになります。

 このあと月は金星と木星からはいったん離(はな)れますが、二つの惑星は互(たが)いにどんどん近づきます。最も接近するのは3月2日で、前後の日も含(ふく)め、明るい惑星がぴたりと寄(よ)り添(そ)う、珍(めずら)しい眺(なが)めとなります。

 その先、金星と木星は離れていきますが、まだ見ごろは続きます。3月24日には、三日月が、2月に接近したときよりもさらに近い距離(きょり)で、金星に寄り添います。ぜひこの日まで、晴れた日は毎日、夜のはじめの西空に注目してください。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)