大きな星座表
大きな星座表

 空に見える星座(せいざ)には、大きなものもあれば、小さなものもあります。実は一つ一つの星座は境(きょう)界(かい)線(せん)に囲(かこ)まれていますので、星座の大きさはきっちりと分かり、大きさ比(くら)べをすることもできます。そこで、全部で88ある星座の中で、大きなものベスト3(スリー)を紹介(しょうかい)しましょう。

 まず、第3位は、おおぐま座です。ひしゃくの形をした「北斗七星(ほくとしちせい)」は大きな目印ですが、それさえおおぐま座の一部で、クマの体のうち背中(せなか)からしっぽの部分にすぎません。

 続いて第2位は、おとめ座です。今の時季の午後9時ごろ、南の空のやや東よりにスピカという青白い星が見えます。おとめが持つ麦の穂(ほ)を表すその星を中心に、おとめ座は大きく広がっています。

 そして、第1位は、うみへび座です。南西の空で控(ひか)えめに光る星アルファルドは、ウミヘビの心臓(しんぞう)にあたり、そこから体が東西に非(ひ)常(じょう)に長く延(の)びています。春先には頭の方だけが見えていたものが、今は全身を現(あらわ)しています。

 これら三つの大きな星座がすべて今の空に見えています。図を手がかりにして探(さが)してみてください。うまく星がたどれなくても、だいたいこのあたりかと見当をつけるだけで構(かま)いません。どれだけ空の広い範囲(はんい)を占(し)めているのかが分かるでしょう。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

 =隔週掲載(かくしゅうけいさい)=