バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)は上位8チームによるチャンピオンシップ(CS)が終わり、選手の契約更改を迎えた。島根スサノオマジックはCS2季連続出場を果たしたが、準々決勝で東地区2位のアルバルク東京に1勝2敗で敗退し、悔しさの残る幕切れとなった。CSを振り返るとともに新陣容について期待を込めて予想してみた。
(本社ニュースセンターデスク・舟越幹洋)
「偉大な選手が取れないなんて」ファンら残念がる声続出、ビュフォードがBリーグMVP逃す

CS決勝は東西地区の1位対決になった。本命と見られた千葉ジェッツが2連敗し、琉球ゴールデンキングスが悲願の初優勝を飾った。琉球はスサマジと同じ西地区で、レギュラーシーズン最終盤まで1位を争ったチーム。レギュラーシーズンの直接対決は2勝2敗。千葉Jともレギュラーシーズンは1勝1敗。今シーズンはB1の上位は力の差がほとんどなく、けが人を出さず、チーム一丸で短期決戦のCSで勢いに乗った琉球が栄冠を手にした。
▽琉球の優勝は勇気を与えた
琉球の優勝は見事だった。レギュラーシーズンの前半は苦戦続き。スサマジにもホームで3戦して1勝2敗。琉球のファンからも「今年は島根に勝てない」との嘆きもあった。ホームでスサマジに2敗したことは選手もファンもショックだったろう。

そんな厳しい状況から見事にチームを立て直してきた。終盤の天王山、3ゲーム差で迎えたアウエーのスサマジ戦(4月12日)で快勝すると、勝ち星を重ねて最後は逆転した。苦労してバスケットの指導方法を学んだ桶谷大ヘッドコーチの手腕だろう。おとなしかった岸本隆一、今村佳太が積極的なプレーでチームを引っ張るようになり、好不調の波が激しくミスも多いコー・フリッピンには、ベンチに下げると桶谷ヘッドが歩み寄って声を掛けていた。

チームの一体感が強く、コミュニュケーションもしっかり取られていた印象だ。昨季のCSも、今季の天皇敗も決勝で敗れ、悔しい思いをしてきた。その思いをプレーにぶつけ「勝つためには何をすべきか」がチームとして徹底していた。優勝するにふさわしかった。同じ西地区で、首都圏や関西圏の大都市ではない地方のチームが優勝したことは、地方のチームやファンに夢を与え、Bリーグの新しい可能性を切り開いた。ライバルチームながら、本当にいいチームだと思った。

▽スサマジにも大きな1年
スサマジにも十分に優勝のチャンスがあったが、...