大きな望遠鏡で見たM13=5月3日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
大きな望遠鏡で見たM13=5月3日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)

美しい数十万個この星の集まり

 おびただしい数の星がぎゅっと集まった天体があります。数万個(こ)以上の星が丸い固まりになって見えることから、球状(きゅうじょう)星団(せいだん)と呼(よ)ばれています。

 M13という番号の付いた球状星団は、数十万個もの星でできていて、最も美しい球状星団ともいわれます。英雄(えいゆう)の星座(せいざ)ヘルクレス座の腰(こし)のあたりに位置し、6月の午後9時ごろなら東の空高く昇(のぼ)っています。

 肉眼(にくがん)では何とか見えるかどうかの明るさですが、大きめの双眼鏡(そうがんきょう)を使うと、にじんだ丸い形が分かります。とはいえ、双眼鏡でM13を捉(とら)えるには、多少慣(な)れが必要かもしれません。

 そこで、夏の間に地域(ちいき)の施設(しせつ)などで開かれる天体観察会に参加すれば、望遠鏡(ぼうえんきょう)で、たくさんの星が集まった様子を観察することができます。望遠鏡が大きいほど、まるで打ち上げ花火のような姿(すがた)がよく分かります。

 ところで、M13は、宇宙人(うちゅうじん)への「手紙」のあて先としても知られています。1974年、人間についての情報(じょうほう)を電波の信号にして、M13に向け送りました。球状星団はざっと100億歳(さい)という古い星でできています。そんな星の周りには高度に発達した文明を持つ惑星(わくせい)があってもおかしくないと、当時の科学者たちが考えたのです。

 ただし、M13は遠く、電波が届(とど)くのに2万5千年かかります。もし宇宙人から返事があっても、受け取れるのは5万年後ですから、気の長い話ですね。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)