
Q.秋の感染症、防ぐための注意点は
秋に流行しやすい感染症はありますか? その特徴や感染を防ぐための注意点を知りたいです。
YUBI先生の回答
感染症の代表として、冬のインフルエンザ、夏のプール熱などは皆さんがぴんとくる病気だと思います。それに比べて秋には目立った感染症がないため、冬にやってくるインフルエンザ対策で、予防接種などを行う時季になっています。

ただ、昨今の異常気象の影響なのか、冬に流行するはずのRSウイルスが夏~秋に、冬にはやるノロウイルスなどの胃腸炎系ウイルスが早いタイミングで流行することがあります。
RSウイルスは気管支に炎症を起こすウイルスで、特に乳児期に罹患(りかん)すると、無呼吸などの重篤な症状が出ることがあるため、注意が必要です。飛沫(ひまつ)感染が中心なので、予防策はコロナやインフルエンザと同様にマスクの着用や換気、アルコール消毒、人混みを避けるなどが挙げられます。
ノロウイルスなどの胃腸炎系ウイルスは、嘔吐(おうと)・下痢を引き起こします。胃腸炎系のウイルスは、ドアノブやショッピングカートなど、手からの感染が多いため、マスクや換気よりも、手洗いが最も大切な感染対策となります。
また、胃腸炎系のウイルスはアルコール消毒に強いため、手指消毒よりも、しっかりと洗い流すことが大切です。具体的には30秒くらい流すことが推奨されていますが、30秒はやってみると結構長いです。
私は、頭の中で歌の1番を熱唱して時間を稼いでいます。みなさんもちょっぴり工夫をしながら、感染対策をしてみてください。
ドクター・ユビさん プロフィル
米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。